緑の姫君ED投票結果発表&お礼小話

posted by 収納 ◆ 2016/11/30 (21:41) [edit]

midoribannerL

緑の姫君ED投票 結果発表

[投票期間] 2016/01/17 ~ 2016/11/19  [投票数] 47票

Chloe公開まで開催していた「緑の姫君ED投票」の結果発表です。
たくさんの投票ありがとうございました!
それでは、1位から順に発表いたします。

1位t_ウェルシュバッド臆病者の末路(ウェルシュバッド)10票
コメント:番外編等でもネタにされていて益々好きになりました。ウェルシュには血を飲ませないと!

一位がバッドエンドというさすがベルカゲ!みたいな結果にちょっと笑いました。ウェルシュバッドはエイプリールフールとかでさんざんネタにしたので皆さんの印象に残ったのかもしれません。アリスのちょっと病んだ面が書けてすごく楽しかった思い出…そして血液飲ませるのっていいよね… 
ウェルシュの!ちょっといいとこ見てみたい!はい、一気!一気!(シリアス撲殺
一位のお礼小話はちゃんとシリアスなので、こことの温度差に気を付けてください。薄暗いよ!

2位t_レオンハッピーふたりのための世界(レオンハッピー)7票
そして二位はレオンハッピーでした!レオンよかったね!ハッピーエンドは総じてそうなのですが、このエンドは特に甘くていちゃついていたので恥ずかしさと闘いながら書きました。結果、告白の返事のシーンをそっと飛ばしてしまい、おまけページの方で「秘密の朝に」でレオン視点で書いたのが懐かしいです。
姉弟カップルの初々しい可愛さ大好きなんです…
 
3位t_フィナンシェギャグ仕事やれよ(フィナンシェギャグ)5票
 これは心底楽しかったです!このゲームで一番平和なエンドかもしれません。あほの子でお仕事嫌いな脳筋気味なアリスさん…このスチルの楽しそうなことといったらありません。
 
〃  t_フィナンシェバッド赤の姫君(フィナンシェバッド)
そして何気なくフィナンシェ三位に二つ入ってますね!(一応)隠しルートにもかかわらずありがたいです!フィナンシェはルートは短いですがおまけの「昔話をしよう」が小話中最大の長さです。読むの大変だったかもしれませんね…
さてバッドですがこれは「アリス」が病んで首狩りの女王になったら最高では…という気持ちで書きました。傷口を指で広げるのもよい…

〃  t_レオンバッドa鳥籠の姫君(レオンバッドA)
これはR15Gになってしまった元凶の一つであるエンドなのでもしかしたら皆さん苦手だったかな…と思っていたのでうれしいです!好きな人の体の一部を食べて、その行動の自由を奪うのって歪んでて好きです…やんでれ大好き…
 
〃  t_ウェルシュハッピーやさしい家族の作り方(ウェルシュハッピー)
ウェルシュが一度失ってしまった家族、というものを新しく作ってあげたいなと思って書いたエンドでした。一回ホワイトデーで後日談のプロポーズを書かせていただいたのが楽しかったです!

4位 あなたと私の幸福論(ルピナスハッピー)4票

5位 私の世界の守り方(フィナンシェハッピー)2票
〃   緑の番長(ウェルシュギャグ)2票

6位 緑の覇王様(レオンギャグ)1票
コメント:唯一全員幸せになれる(させられる)可能性を秘めているので好きです
  失われた幸福(レオンバッドB)1票
コメント:レオンくん大好きです


ということで、1位はウェルシュバッドでした!
続きからお礼の小話です。 




 薄暗く、しんと静かな広い部屋。そのベッドの上で俺はゆっくりと目を開けた。ぼんやりと僅かに霞んだ目を擦ると指先が濡れて、自分が泣いていたことを知る。その事にやっぱりかという思いで、俺は静かに肩を落とした。目が醒めて泣いていたのは、何もこれが初めてではなかったから。
 夢を、見るのだ。両親が残してくれた優しい思い出が詰まった店でパンを焼いて暮らした、平凡で、けれど幸福だった日々の夢を。そこには昔からの馴染みだった友人達や町の人々が毎日代わる代わるやってきて、くだらない世間話をしたり、時にはふざけたりなんかして。そんな店を、久しぶりに再会した友人とその妖精が店を手伝っている。家族だと、思うほど側にいて。
 満たされた日々だった。ささやかで特別なことなど何もなかったけれど、幸福な日々だった。自分が大切だとそう思っていた全てが、今は悲しいくらいに遠く手の届かないところに行ってしまった。目が覚めるたびにそれを思い知らされて、心臓を掻きむしられるような思いがする。
 帰りたい。ここに来た時から何度も何度も繰り返した願望が、また胸に込み上げて苦しくなる。一体、俺は何を間違えてしまったんだろう。ボタンはいつ掛け違えられてしまったんだろう。もしあの日再会しなければ、家に泊めなければ。いや、もっと昔にそもそも出会いさえしていなければこんなことには。と、そこまで考えた辺りで、俺はぐっと顔を顰めた。それを否定することは、楽しかった日々を幸福だった記憶を否定することに繋がったからだ。今や唯一の心の拠り所であるそれを否定することは、俺にはできなかった。

 鉛のように重たい気持ちでのそり、とようやく体を起こせば首元のチョーカーの飾りが小さく音を立てた。ここに来て間もなく贈られた革と銀でできたこれは、きっと以前の自分では手も届かないような高価な物なのだろう。けれどそのことを喜ぶような思いは、欠片も湧いては来なかった。感じたのは、息苦しいほどの束縛だけ。まるで枷のようだと思った。……いや、これはまさしく枷なのかもしれない。なにせ自分は、この部屋の主である王女の所有物なのだから。
 薄暗い部屋をぐるりと見渡すと、どうやら主は不在のようだった。ちらと壁にかかっている時計を見やれば、それが稽古のためだと知れた。その習慣だけは、変わらないから。
 ぼんやりとベッドに座り込んでいると、突然ガチャリと扉が開く音がして俺は思わずびくりと肩を跳ねさせる。王女が戻ってきたのかと視線をそちらへ向けるが、しかし俺の目に映ったのは王女の弟である殿下だった。殿下は普段この部屋にあまり近寄らない。一体何の用なのだろうと僅かに怯えながら、その前へと近寄り膝をついた。殿下はそんな俺へ、呆れたような冷めた視線を落とす。

「アリスはどうしてこんなものがいいんでしょう……早く飽きて捨ててしまいませんかね」
 そうしてしばらく俺を見ていたと思うとそうぽつりと零して、殿下はおもむろに俺の横腹を蹴り飛ばした。
「……っ」
 強い力ではなかったが、革靴がめり込む痛みに俯き呻く俺を殿下は無表情で見下ろし、飽きたのかすぐにふいと背を向ける。その後ろ姿は固く、すべてを拒んでいるようだった。
「抵抗もせず、言いなりの人形のくせに……いっそ死んでくれたらいいのに……」
 去り際に、ぽつりと零された言葉は憎悪に溢れていて。きっと殿下は俺を殺したいのだろうと容易に知ることができた。向けられた殺意が、憎しみが俺の背筋を凍らせる。
 俺は冷えた心地で、開け放されたままの扉のノブをよろよろと痛みの余韻にふらつきながら掴んだ。扉を、閉めなくてはいけない。だって、王女には開けてはいけないと言われているのだから。

 と、ノブを引こうとしたその時。俺の頭にふっと、ある思いが過ぎってしまった。今なら逃げれるのではないか。帰ることが、できるんじゃないか。なんて、甘く誘惑的な思いが。そしてそれは、あまりにも強い衝動だった。
 王女はまだ帰ってきていない。周囲の警備も手薄だ。今なら、走って窓から近くの木へと移れば。そうしたら、ここから出られるのではないだろうか。ドクンドクンと煩いほどの自分の鼓動を聞きながら、廊下へと期待に震える足を踏み出す。
 途端、ぶわりと汗が吹き出してガンガンと頭が痛んだ。耳元で、繰り返し言われた言葉が囁かれる。
 ――ここから出るな。これは、命令だ。
 命令。そう言われたのに破れるのか。王族の、自分の所有者にそう言われたのに。帰りたい、今すぐ駆け出してあの家に帰りたい。でもそれは命令に背くことになる。そんなこと……俺にできるのだろうか。あの日、殿下の命令を前に王女を差し出したこの俺に。
 帰りたい想いと、命令に背く恐怖と。相反する二つの思いがせめぎ合って固まってしまった俺を我に返したのは、突然ドンっと廊下からぶつかってきた何かだった。不意打ちの衝撃は受け止めきれず、そのまま俺はぶつかってきたものと一緒に室内へと倒れ込む。
「ウェルシュ!」
 背中を打ち付ける痛みに目を白黒とさせていれば、ぶつかって上に乗る形になったものがぎゅうと痛いくらいにしがみついてくる。必死で縋りつくようなその声で、俺はようやくその正体が王女だと知った。
「嫌だ……! 行かないで、側にいてくれ! ウェルシュは私の家族なんだから、どこにも行っちゃ駄目なんだ……!」

 涙を滲ませ軽くパニックを起こしているような、王女の様子を俺は悲しみをのせて見つめる。王女はあの日から変わってしまった。明るく快活だった親しい友人ではなく、俺を閉じ込めて縛り付ける不安定な王女へと。友人であったアスは、もうそこにはいない。いるのは、束縛し不安に嘆く王女だけだ。
 パニックを起こし、不安に苦しむ王女に憐憫の情が湧かないわけではない。それでも、俺は所有物だから。縋り付くその体を抱きしめて慰めてはやれないのだ。
 あの幸福な日々の中、俺は確かに王女を……アスを大切だと思ったはずなのに。それなのに、今この体に満ちるのは故郷から引き離された悲しみと、底のない沼のような絶望感ばかりで。
「ウェルシュ……ウェルシュ……」
 壊れてしまったように名前を呼ぶ王女の声を、そうして俺はそのままぼんやりと聞き続けることしかできなかった。


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