バレンタイン&ホワイトデー2021
posted by 鈴音 ◆ 2021/2/18 (15:20) [edit]
ハッピーバレンタイン&ホワイトデー!ベルカゲのシナリオ担当鈴音です!バレンタインには遅く、ホワイトデーには早いですが今年も小話を書いたのでお持ちしました!バレンタインになにかあるかなと思ってブログにきてくださった方すみません〜!
なんだかブログに書くの久々な気がしますね……シナリオはずっと書いているのですが、なかなかご報告の機会もなく……ですが新作の泡沫はようやく本編シナリオ終わりましたし、エイプリルフールもちゃんとシナリオ書いたので!今年もベルカゲをよろしくお願いします!
さてさてそんなわけで今年のバレンタイン&ホワイトデーはらぶふぉです。短いですが、楽しんでいただければと〜
それでは、続きからどうぞ!
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ツンと鼻先を冷やしていく冷たい風が吹く中、赤やピンクのハートの飾り付けと普段めったに見ることのないような多種多様なチョコレートの数々が街中のあちらこちらにみられるようになる。
恋人達の守護聖人である聖ヴァレンティヌスの殉教の日、または甘いチョコレートと愛と打算と商魂と欲望にまみれた日、バレンタインデー。その日が今年もやってきたのだ。
生きとし生ける物、森羅万象に愛されし至高の存在であるボクとしてはみんなからたくさん美味しいチョコレートを献上してもらえる最高の日。だから節分から変わっていくディスプレイを見て、そろそろだなー今年は誰からどんなのもらえるかなーってわくわくしてたんだけど。
そこであれ?ってボクは気がついたんだよね。ボクそういえばチョコレート、誰かにあげたことないなって。ボクはいっつももらう側で、ホワイトデーも何故かもらってお返しなんかしたことない。バレンタインもホワイトデーもお菓子がいっぱい食べられる日だと思ってたんだ。でも、ボクだって誰かにチョコレートあげてもいいんだよね。
そう考えて、ぽんって頭に浮かんできたのは隣の家の双子だった。ちーちゃんとももちゃん、ボクの大好きな人達。二人からもチョコレート、毎年ねだって粘って騒いでなんとかむしり取ってるからたまにはボクからあげたっていいかもしれない。ボクからのチョコレートなんて、嬉しすぎて二人とも感激して泣きながら崩れ落ちちゃうかも!その様を想像して、ボクはにいと笑う。大好きな二人にあげる初めてのチョコレート。あげるならもちろん、妥協は許されない。最上級の素材で、最上級の愛を込めなくては。そうときまったら。ボクは帰宅せんとしていた足をくるりと翻し、さっそく材料を手に入れに向かう。目指すはまず、ガーナだ。
「さてあの馬鹿が突然姿を消してから一ヶ月が経つわけだが」
「……ガーナに行って、その後スイスに行って、沖縄に行ったあとベルギーに行ったみたい……そう連絡だけきてるって、れんのお母さんが」
「なんなんだ……くそっ……あいつ今度は何を企んでやがる……国際テロか……?」
「……わからない……どこかの一子相伝の技を会得してくるのかもしれない……警戒だけはしてないと……」
「ちーちゃーん! もーもちゃーん!」
「くっ! 話をすれば……きやがった! どこだよ!」
「……千歳、上……ヘリから……パラシュートで」
「おまたせっ! ボクの愛、受け取ってね! 等身大れんちゃんチョコレート!」
「ぺぴゃー!!!!!!!」
「……うう……重い……」
「ちょっと材料調達と修行で遅くなっちゃったけど、ハッピーバレンタイン&ホワイトデーってことで! 二人とも、大好きだよ!」